
家事・育児・仕事をすべて担う生活に、限界を感じていませんか?
「毎日がしんどい」「自分の時間がない」「何から手をつければいいかわからない」──そんな声をよく耳にします。
本記事では、両立がつらくなる原因とその乗り越え方について解説します。育児中のママ・パパが少しでも心と体に余裕を持てるよう、具体的なヒントや工夫をお届けします。
目次
しんどさの正体は?両立が難しい理由とは

仕事も家事も育児も…キャパオーバーの原因
仕事も家事も育児も、すべてを1人でこなすのは容易ではありません。どれも時間とエネルギーを必要とする「フルタイム労働」だからです。
特に、下記のような要因が重なると、キャパオーバーに陥りやすくなります。
原因 | 内容 |
---|---|
タスクの多さ | 食事作り、洗濯、育児、仕事など、やることが終わらない。 |
マルチタスク | 子どもを見ながら家事、仕事中にも育児。常に同時進行。 |
自分の時間がない | 休む時間も趣味の時間もなく、ストレスが蓄積。 |
慢性的な睡眠不足 | 夜泣きや早起き対応で体が回復しない。 |
感情の切り替えができない | 仕事と育児のスイッチがうまく切り替わらず、心が休まらない。 |
さらに、「ちゃんとしなきゃ」「母親なんだから」「頼ってはいけない」などの“べき思考”が、自分をさらに追い込みます。
気づかぬうちに心身の限界を超えてしまう前に、原因を見直すことが大切です。
育児で一番しんどい時期とは?その特徴と背景
育児は常に大変ですが、特に「しんどい」と感じやすい時期がいくつかあります。
子どもの成長と共に親の負担も変化します。以下の時期は、体力的・精神的に限界を感じやすいタイミングです。
時期 | 特徴 | 親の負担 |
---|---|---|
生後0〜6ヶ月 | 頻回授乳・夜泣きで生活リズムが乱れやすい | 睡眠不足と体調不良で心身ともに疲弊 |
1歳〜1歳半 | 歩き始めで目が離せない/後追いが激しい | 安全確保・移動・抱っこで常に神経を使う |
2歳〜3歳(イヤイヤ期) | 自己主張が強まり、何でも「イヤ!」が続く | 感情のぶつかり合いで精神的に消耗しやすい |
保育園入園後(共働き家庭) | 子どもが体調を崩しやすく、呼び出しが増える | 仕事を休んだり早退したりで仕事と育児の板挟みに |
このように、子どもの成長段階に合わせて、親の負担も変化します。
「うちの子だけ?」「私がうまくできていないのかな?」と感じる必要はありません。誰もが通る時期だからこそ、サポートを受けたり、工夫したりすることが大切です。
あなたは大丈夫?見逃しがちな育児疲れのサイン

心と体に出るサインに気づく方法
育児疲れは、少しずつ忍び寄ってくるため、本人が気づきにくいこともあります。
以下のようなサインが出ていたら、心と体が「休みたい」と訴えているサインかもしれません。
- 朝起きても疲れが取れていない
- 何をしても楽しいと感じない
- 子どもにイライラしてしまう
- 人に会いたくなくなる
- 食欲がない or 食べすぎる
- 涙が突然出てくる
これらの症状が続くようであれば、育児疲れが蓄積しているサインです。
「自分が弱いから」と思い込まず、休息を取る・誰かに相談するなど、早めの対処が大切です。
育児疲れが進むとどうなる?うつ症状へのリスク
育児疲れを放置してしまうと、心の不調が慢性化し、産後うつや育児うつに発展することもあります。
以下のような変化が現れた場合は、特に注意が必要です。
心の変化 | 身体の変化 |
---|---|
自分を責める・存在価値を感じない | 頭痛・腹痛・肩こりなどの慢性的な不調 |
物事に集中できない・判断が鈍る | 眠れない or ずっと眠い |
育児がつらくて逃げたくなる | 体がだるく、動けない感覚 |
これらの症状が当てはまる場合は、無理をせず、医療機関や育児相談窓口に相談することをおすすめします。
一番大切なのは、あなたの心と体です。無理をする必要はありません。
両立をラクにするためのタイムスケジュールの作り方

自分の時間を確保するスケジュール管理術
家事・育児・仕事のすべてを1人で完璧にこなすのは無理があります。
重要なのは、すべてをこなそうとするのではなく、「やらなくてもいいこと」を見極めることです。
まずは、1日のタスクを「優先度」で整理してみましょう。
優先度 | 具体例 |
---|---|
高(やる) | 子どもの保育園送迎、仕事の締切、食事の準備 |
中(できればやる) | 掃除機がけ、洗濯たたみ、メールチェック |
低(やらなくてもOK) | アイロンがけ、SNS、テレビ視聴 |
このように、タスクを見える化し、不要な負担を減らすことで、自分の時間を作り出すことができます。
「自分のために使う時間」を意識的に確保することが、心の安定にもつながります。
リアルな一日のタイムスケジュール例(共働き・ワンオペ編)
次に、忙しい家庭における実際のスケジュール例を紹介します。
▼共働き家庭(協力あり)の例
時間帯 | スケジュール |
---|---|
6:30 | 起床・朝食準備(夫)/子ども起こす(妻) |
7:30 | 夫が子どもを保育園へ送迎/妻は出勤準備 |
9:00〜17:00 | 仕事(時短勤務) |
17:30 | お迎え・夕食準備(交代で担当) |
20:00 | 入浴・寝かしつけ |
21:30〜 | 家事・自分時間(30分でもOK) |
▼ワンオペ家庭の例
時間帯 | スケジュール |
---|---|
6:00 | 起床・朝食・お弁当・身支度 |
7:30 | 子どもを保育園に送る |
9:00〜17:00 | 仕事(在宅 or 出勤) |
17:30 | お迎え・夕食・お風呂・寝かしつけ |
21:00〜 | 翌日の準備・自分の時間(15〜30分でも◎) |
どちらのスタイルでも、「自分のための時間」を少しでも取ることが、気持ちのリセットにつながります。
家事・育児の分担と外部サービス活用で負担を減らす

夫婦で乗り越える!家事育児の分担のコツ
家事や育児を一人で抱え込んでいると、心身の疲れはどんどん蓄積されていきます。
夫婦で協力することが何より大切ですが、「うまく分担できない」「どちらかに偏ってしまう」という悩みも多く聞かれます。
以下のポイントを押さえることで、負担の偏りを防ぎやすくなります。
- タスクを見える化する
「何を誰がやっているのか」を紙やアプリで共有 - 完璧を求めない
多少のやり方の違いには目をつぶることも大切 - こまめに話し合う
「ありがとう」の言葉を忘れず、柔軟に見直す - 曜日や時間で役割を決める
「平日は夫がゴミ出し、土日は妻が掃除」など明確化する
夫婦でタスクを“共有する姿勢”があるだけで、精神的な負担は大きく減ります。
家事・育児代行サービスはこんな時に頼るべき
「人に頼るのは気が引ける」と思っていませんか?
ですが、家事・育児代行サービスの利用は、“心と時間に余裕を持つための手段”です。
特に以下のようなケースでは、サービスを活用するのがおすすめです。
利用シーン | 例 |
---|---|
体調不良時 | ママ・パパが発熱、疲労が限界のとき |
繁忙期 | 仕事が立て込んでいる週やイベント前 |
ワンオペが続くとき | パートナーが不在で1人で回す状況が続く |
リフレッシュ目的 | 1人の時間を作って心を整える |
1時間だけでも外部に頼ることで、ぐっと気持ちが軽くなります。
「つらくなる前に頼る」ことが、家族全体の安定につながります。
“自分を責めない”ために知っておきたい考え方

完璧主義を手放すことが両立の第一歩
「家事も育児もちゃんとやらなきゃ」「仕事で迷惑をかけたくない」──そんな思いがある方ほど、完璧を目指しがちです。
でも、すべてを完璧にこなすのは不可能です。できないことがあっても、それは「あなたがダメだから」ではありません。
まずは、こんな風に考え方を切り替えてみましょう。
- ◯「今日も全部できなかった」→ ◎「大事なことはできた」
- ◯「ちゃんとごはん作れなかった」→ ◎「子どもが元気に過ごせた」
- ◯「疲れて何もできなかった」→ ◎「ちゃんと休めたから明日は動ける」
“いい加減”ではなく、“良い加減”で日々を過ごすことが、長く育児と仕事を続けていくコツです。
頼ることは悪くない。あなたが笑うことが一番大事
周囲に頼ることに、罪悪感を覚えていませんか?
でも、誰かを頼ることは、逃げることではありません。あなたが笑顔でいられるために必要な「手段」です。
家族、友人、保育士、行政サービス、家事代行──頼れる先はたくさんあります。
あなたが元気でいれば、子どもにも笑顔が自然と伝わります。
無理して頑張りすぎるのではなく、「助けを借りながら、心地よく暮らす」ことを目指してみませんか?
完璧じゃなくていい。今日、頑張った自分を、ちゃんと労ってあげましょう。
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