
赤ちゃんが夜中におしゃぶりを外して泣き出す――。これは多くのママパパが経験する育児の悩みです。
特に寝かしつけにおしゃぶりを使っているご家庭では、夜中に何度も起きて対応することになり、親の負担も大きくなります。
この記事では「なぜおしゃぶりが外れると泣くのか?」を明らかにし、家庭でできる対策をわかりやすく解説します。
目次
なぜおしゃぶりが外れると泣くのか?

赤ちゃんにとってのおしゃぶりの役割
おしゃぶりは単なる「口をふさぐ道具」ではなく、赤ちゃんにとっては安心感を得る手段です。
吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)と呼ばれる本能的な吸う動きによって、赤ちゃんは心が落ち着き、入眠しやすくなります。
そのため、口からおしゃぶりが外れると安心のスイッチが切れて不安になり、泣いてしまうのです。
眠りの浅いタイミングで外れることが原因
赤ちゃんの睡眠は、大人と比べて浅く・短い周期で構成されています。
特にレム睡眠(浅い眠り)中におしゃぶりが外れると、外的刺激に敏感に反応して目覚めてしまう傾向があります。
これは「外れたことに気づくから泣く」というより、「睡眠の浅い状態で刺激が加わることで目覚める」ことが原因です。
睡眠状態 | 特徴 | おしゃぶりが外れたときの反応 |
---|---|---|
レム睡眠 | 浅い眠り・動きが多い | 外れたことに敏感に反応しやすい |
ノンレム睡眠 | 深い眠り・動きが少ない | 外れても気づかず眠り続けることが多い |
おしゃぶりが外れるのを防ぐための対策

おしゃぶりの固定方法と安全面の注意
「外れるから泣くなら、外れないようにすればいい」と考える方も多いかもしれません。
しかし、強く固定するのはNGです。窒息や誤飲の危険があるため、安全性を第一に考えましょう。
市販されている「おしゃぶりホルダー(クリップ付き)」や「寝返りしにくいポジショニングクッション」などを使うことで、おしゃぶりが極端に外れにくい姿勢をサポートすることができます。
- ✅ おしゃぶりホルダー:服に軽く固定でき、紛失・落下を防げる
- ✅ クッションで体勢を安定:無理な寝返りや動きで外れるのを防止
- ⚠ 固定具で首を締めつける構造のものは絶対に使用しない
赤ちゃんに合ったおしゃぶり選びのポイント
おしゃぶりが外れやすい原因の一つは、サイズや形が赤ちゃんの口に合っていないことです。
特に月齢に合わないサイズや、重すぎるデザインだと、寝ている間に自然と外れてしまうことが多いです。
以下の表を参考に、お子さまに合ったおしゃぶりを選びましょう。
月齢 | 特徴 | ポイント |
---|---|---|
0〜3ヶ月 | 小さめ・軽量タイプ | 口元が小さくても安定しやすい |
3〜6ヶ月 | ミドルサイズ・やや厚みあり | 吸う力がついてくる時期にフィット |
6ヶ月以上 | 大型タイプ・歯固め機能付きも | 寝返り・動きが増えるためズレにくいものを |
購入時は「対象月齢」「重さ」「口当たりの柔らかさ」などをしっかり確認し、赤ちゃんに無理のないフィット感を重視するのがポイントです。
おしゃぶりをしたまま朝まで寝ても大丈夫?

「夜中ずっとつけっぱなし」はOKかNGか
「おしゃぶりをしたまま朝まで寝てしまうのは大丈夫?」という声は多くの親が抱える疑問です。
結論から言えば、安全基準を満たしたおしゃぶりであれば基本的には問題ありません。
特にSIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクを下げる可能性があるとも言われており、医師が推奨するケースもあります。
ただし注意したいのは、長時間使用による口腔発達への影響や依存傾向。
おしゃぶりがないと眠れない状態が習慣化すると、卒業が難しくなることがあります。
夜間の安心感と依存リスクのバランス
夜間に赤ちゃんがぐっすり眠れることは、親にとっても大きなメリットです。
おしゃぶりは「安心材料」としてとても効果的ですが、“使いすぎない”バランス感覚が大切です。
- ✔ 寝つきの儀式としてだけ使い、深く寝たら外す
- ✔ 夜中も口にあるかをチェックする必要は基本なし
- ✔ 無理に外さず、自然と外れるならそのままでOK
ポイントは、赤ちゃんの様子をよく観察すること。
眠りの質が良く、機嫌も安定していれば、朝までつけていても問題ありません。
逆に「夜中に頻繁に目を覚ます」「おしゃぶりがないと泣き続ける」などがあれば、徐々に依存を減らす工夫を考えていきましょう。
おしゃぶりを使った寝かしつけのコツ

寝かしつけに最適なタイミングとは?
赤ちゃんの寝かしつけで最も重要なのは「タイミング」です。
おしゃぶりをくわえさせるのが遅すぎると、すでに眠気がピークを越えてぐずってしまい、逆効果になることもあります。
次の表は、月齢ごとの目安となる「活動限界時間(起きていられる時間)」です。
月齢 | 活動限界時間 | おすすめの寝かしつけタイミング |
---|---|---|
0〜3ヶ月 | 約60分 | あくびや目をこする前 |
4〜6ヶ月 | 約1時間半〜2時間 | 機嫌が静かなうちに |
7〜12ヶ月 | 約2〜3時間 | 眠気のサインを見逃さない |
赤ちゃんがあくびをする・目をこする・ぼーっとするなどの眠気サインが見えたら、すぐにおしゃぶり+寝かしつけ環境へ移行するとスムーズです。
おしゃぶり以外の安心ルーティンをつくる
おしゃぶりに頼りすぎず、他にも「安心できる習慣」をセットで持つことが理想です。
以下のような習慣を取り入れると、おしゃぶり卒業への準備にもつながります。
- 📖 絵本を1冊読む
- 🎵 同じ子守唄を毎晩流す
- 💡 部屋を一定の明るさで暗くする
- 👃 アロマや布の香りを毎回同じにする
こうしたルーティンがあると、赤ちゃんは「眠る時間だ」と自然に理解しやすくなります。
おしゃぶりを使っていても、複数の安心材料を組み合わせて寝かしつけを習慣化しておくことが、夜泣き対策にもつながります。
ちなみに我が家では下記のガーゼおくるみを愛用しています。これがあると安心するようです!
夜中におしゃぶりが外れて起きる場合の対応

親が何度も起きないための工夫
「おしゃぶりが外れるたびに赤ちゃんが泣く → 親が起きて戻す」
この繰り返しに悩んでいる家庭は少なくありません。
毎晩のことになると、親の睡眠不足が深刻になってしまいます。
そんなときにおすすめしたいのが、「寝入りだけおしゃぶり法」です。
赤ちゃんが深く眠ったタイミングでそっと外すことで、夜中の「外れて起きる」を防げます。
- ✔ 寝かしつけ時にだけおしゃぶりを使う
- ✔ 深い眠りに入ったらそっと外す
- ✔ 外したあとに代わりの安心グッズ(ぬいぐるみなど)をそばに置く
すぐには効果が出なくても、数日〜1週間ほどで改善するケースも多く見られます。
赤ちゃんの状態を見ながら、無理のない範囲で試してみましょう。
泣いたときの対応はどうするべき?
夜中におしゃぶりが外れて泣いた場合、すぐに駆けつける必要があるかどうかは、赤ちゃんの様子によります。
- 数秒で泣き止むならそのまま様子を見る
- 泣き続ける場合は、声をかけたり軽く背中をトントンして安心させる
- おしゃぶりを戻すとすぐ泣き止む場合は、癖になっている可能性も
「泣いたら必ずおしゃぶりを戻す」が習慣になると、かえって依存を強めてしまうこともあります。
できるだけ声かけやスキンシップで落ち着かせる対応を優先し、状況に応じて使い分けましょう。
おしゃぶりでの寝かしつけはいつ卒業する?

おしゃぶり卒業の目安となる年齢とは
おしゃぶりの卒業時期に「正解」はありませんが、1歳〜2歳ごろにやめる家庭が多い傾向にあります。
小児歯科学会などでも、2歳半以降の継続使用は歯並びやかみ合わせに影響する可能性があると指摘されています。
年齢 | 卒業傾向 | 備考 |
---|---|---|
〜12ヶ月 | まだ継続が多い | 安心材料として活用 |
1歳〜1歳半 | 寝かしつけ時だけに限定 | 依存度が高まりやすい時期 |
2歳〜2歳半 | 卒業を検討する家庭が増加 | 歯並びや言葉の発達に配慮 |
夜泣きが落ち着いてきたり、絵本・音楽・ルーティンで寝かしつけできるようになったら卒業のチャンスです。
スムーズな卒業のための声かけと環境づくり
おしゃぶりの卒業には、子どもが納得して手放せるようなアプローチが効果的です。
一方的に取り上げると不安や癇癪につながるため、「心の準備」+「代替手段」をセットにしましょう。
- 🗣「もう赤ちゃんじゃないからすごいね」と声をかける
- 🎁 卒業記念にお気に入りのぬいぐるみを渡す
- 📦 「おしゃぶりバイバイボックス」を作って一緒に片づける
環境としては、安心して眠れるルーティンや空間を整えることがカギになります。
最初はうまくいかなくても、親が焦らず見守る姿勢が大切です。
先輩パパママの体験談に学ぶ!わが家の解決法
SNSでよく見る夜泣き対策のリアルな声
SNS上では、「おしゃぶりが外れるたびに夜泣き→戻す→また泣く」という悩みが多く共有されています。
その中でもよく見かける対策のひとつが、「寝入りだけおしゃぶり」という方法です。
あるママは「寝かしつけだけ使って、深く眠ったらそっと外すようにしたら、3日くらいで夜泣きが減った」と投稿。
他にも「ぬいぐるみやお気に入りのタオルを一緒に寝かせることで安心感を補った」という声も多く見られました。
- 🛏 「最初は泣いたけど、1週間で慣れた」
- 🐻 「ぬいぐるみ+子守唄のルーティンで寝るように」
- 😴 「寝かしつけの時間を早めたら夜泣きが激減」
ポイントは、おしゃぶりに代わる“安心材料”を見つけてあげること。
環境やリズムを整えることで、自然と夜中の目覚めが減ったという声が多く見られました。
おしゃぶり卒業後の変化とその工夫
「おしゃぶり卒業=寝かしつけ地獄」になるのでは…という不安も多くありますが、実際には前向きな変化を感じた家庭も多いようです。
例えば1歳10ヶ月で卒業したという家庭では、「最初の数日は寝つきが悪くなったけど、絵本の読み聞かせ+抱っこをセットにして安心させた」とのこと。
また、「“もう赤ちゃんじゃないよ”と伝えたら、意外とスムーズに手放した」というエピソードもあります。
- 📘 絵本を“おやすみの儀式”にする
- 🤱 おしゃぶりをやめた代わりに寝かしつけのスキンシップを増やす
- 🎉 おしゃぶり卒業記念を祝ってあげる
おしゃぶり卒業は「やめさせる」ではなく、「卒業をサポートする」姿勢が大切。
実際の体験談には、親子で乗り越えた温かい工夫がたくさんあります。
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