
「野菜を育てれば節約になるかも」
「生活のモチベーションが上がるかも」
そんな期待を持って、我が家も一時期は家庭菜園を楽しんでいました。
ですが、共働きで子育て中の今は、正直なところ「続けられない」のが本音。
水やりの手間、思ったより低い節約効果、そして片付けの大変さ…。

やってみてわかった“現実”がありました。

今では無法地帯に……。
この記事では、実体験をもとに「家庭菜園をやめた理由」と、「それでも得られた気づき」についてまとめています。
共働き家庭が家庭菜園をやめた理由3選

共働きで子育てをしている家庭にとって、家庭菜園は一見すると「節約」「リフレッシュ」「子どもとの学び」など魅力的に感じます。
しかし、実際に取り組んでみると、思った以上に負担が大きく、続けにくい現実がありました。
ここからは、我が家が実際に家庭菜園をやめる決断をした“3つの理由”を紹介します。
【理由①】水やりをする時間がない
家庭菜園を続けるには、何よりも「毎日の水やり」が欠かせません。
しかし、共働きで子育て中の我が家にとって、朝も夜も分刻みのスケジュール。
「ちょっと外に出てプランターに水をかけるだけ」――頭ではそう思っていても、現実にはその5分すら惜しいのが毎日の暮らしです。

特に朝なんていつも大忙しで、とても水やりなんて時間はないですね。
【理由②】思ったより節約にならない
「家庭菜園は節約になる」とよく言われます。
確かにスーパーで買えば100円以上する野菜が、自分の家で育てば“タダ”に感じられますよね。
でも、実際にやってみると、苗・土・プランター・支柱など初期費用が意外とかかります。
さらに、追肥や虫よけ、土の入れ替えなどで定期的に出費も発生。
金額を実際に計算すると、もはやマイナスになっていました。

仮に粘り強く続けてもリターンが少なすぎる…。
【理由③】後始末がとにかく大変
家庭菜園は「始めるより、終わらせる方が大変」でした。
育てていたプランターの中で枯れた野菜や古い土を片付けるのは、思っていた以上に手間がかかります。

特に我が家はアパートなので面倒でした。
また、虫が湧いてしまったこともあり、処理を後回しにしていたらベランダの掃除が大ごとに…。

ベランダが汚いとイライラするし、不便。
後始末のリアルガイド|ベランダ菜園の片付け・土の処分
「やめよう」と決めても、最後に立ちはだかるのが片付けです。
特に土や資材の処分は意外とルールが多く、後回しにすると大きな負担になります。
ここでは、実体験と調査をもとに片付けのポイントをまとめました。
土の処分方法は自治体ルールを必ず確認
培養土は可燃ごみでは捨てられない自治体が多く、以下のような処分方法が案内されています。
- 清掃事務所・資源センターへの持ち込み回収
- 民間の園芸資材回収サービス
- 自治体による再生土の無料配布・引き取り
片付けの手順をシンプルに

片付けの手順を簡単にまとめてみました。
- 株抜き:枯れた株や病害株を撤去。病気株は袋に二重にして密封処分。
- 資材撤去:支柱やネットを外し、洗って乾燥。不要なものは分別して処分。
- 土の整理:天日干し→ふるい→再利用 or 処分の判断。
- 容器洗浄:プランターを中性洗剤で洗い、しっかり乾燥。
- ベランダ掃除:床の掃き掃除→拭き掃除→排水口の点検。
家庭菜園は本当に節約?コストと回収の見える化

「家庭菜園=節約」と思われがちですが、実際にはコストが赤字になるケースも珍しくありません。
ここでは費用と効果を整理し、実際にプラスかマイナスかを判定できるようにします。
初期費用の目安
項目 | 内容 | 参考価格 |
---|---|---|
プランター・鉢 | 1〜2基 | 1,000〜3,000円 |
培養土・改良材 | 14〜20L×1〜2袋 | 800〜2,000円 |
肥料・追肥 | 液肥・固形肥料 | 500〜1,500円 |
支柱・ネット | キュウリ・トマト用など | 500〜2,000円 |
種・苗 | 野菜1〜3種 | 300〜1,200円 |
合計 | 3,100〜9,700円 |
ランニング費用

ランニング費用についてはおそらく、以下が予想されます。
- 追肥・病害虫対策:月500〜1,000円
- 土の入れ替え(年1〜2回):0〜1,000円
- 水道代:規模により数十円〜数百円

一度準備ができるとそこまで続けるためにはお金がかからないかな?
これらの費用と手間に対して、実際に得られるリターンがどれくらいになるかは、一度ゆっくり考えておくべきです。
実際に育てていた野菜の記録

ここからは、我が家が実際に挑戦した家庭菜園の内容を振り返ってみます。
初心者向けといわれる野菜を中心に育ててみましたが、うまくいったものもあれば失敗に終わったものもありました。
我が家で育てた野菜リスト
我が家では、家庭菜園の初心者向けといわれる以下の野菜を育てていました。
- ネギ(再生ネギ)
- 水菜
- きゅうり
- ミニトマト

最初は自分が好きな野菜を育ててみたいという思いもありましたね。
成功した野菜・失敗した野菜
この中でも、唯一成功と言えるのはネギだけ。

ネギなんてめちゃくちゃ簡単ですもんね。
一方で、きゅうりやミニトマトは管理に失敗して、収穫できなかったり、虫にやられたりしました。
水菜は上手く育ったように感じて、食べてみると硬くて美味しくない…。
子どもが生まれる前は家庭菜園も役立っていた
家庭菜園をやめた理由ばかりを挙げてきましたが、決してすべてが無駄だったわけではありません。
特に子どもが生まれる前は、自家製の野菜が食卓に並ぶことで料理が少し楽になったり、ちょっとした達成感を味わえたりと、プラスの側面もありました。
自家製野菜で料理が楽になった時期も
全く役に立たなかったかというとそうでもありません。

特にネギは結構活躍することもありました。

家庭菜園そのものが無駄というわけではありませんね。
余裕があるなら、楽しみながら実際に活用できて、意義を感じることもあるでしょう。
ライフステージの変化で優先度が逆転
しかし、子どもが生まれてからは、我が家にとっては重荷になりました。

数円節約するより、時間は増える方が嬉しいんですよね。

家の掃除も満足にできないのに、ベランダまではとてもてが届かなくなりました。
一気に優先順位が変わり、そもそも家庭菜園への意欲も一瞬でなくなりました。
家庭菜園の経験者は意外と多い?

我が家だけでなく、実際に家庭菜園を始めたものの「続かなかった」という人は少なくありません。
どのくらいの人が経験して、どのくらいの期間でやめているのか――調査データを見てみると、意外な現実が浮かび上がってきました。
約半数が「3年未満」でやめている
タキイ種苗の2025年調査(全国600人対象)によると、家庭菜園の経験者のうち、「1年未満」20.5%、「1〜3年未満」31.3%で、全体の約半数が継続3年未満という結果でした。
「5年以上」続けている人は27.8%と少数派で、家庭菜園は始めても長続きしにくい現実が見えてきます。
やめた理由の上位は「虫」「病気」「時間がない」
同じ調査によると、家庭菜園をやめた理由として多かったのは:
- 虫や病気が発生する
- 天候に左右される
- 時間がなくて続かない
特に初心者層では「時間のなさ」が大きな壁になっており、共働き・子育て世帯との相性の悪さが浮き彫りになっています。
家庭菜園が向いている人・向いていない人
「家庭菜園にチャレンジしてみたいけれど、自分に合っているのか分からない…」という方も多いのではないでしょうか。
実際に体験してみて、家庭菜園には向き・不向きがあると強く感じました。
家庭菜園が向いている人

以下に当てはまるような人は向いているかもしれません。
- 時間に余裕がある:毎日の水やりや手入れに数分〜十数分を割ける。
- 趣味として楽しめる:コスパより「育てる過程が楽しい」と思える。
- 戸建てや庭付き住まい:土の処分や管理が比較的ラクにできる環境がある。
- 虫や天候に柔軟に対応できる:失敗も含めて「経験」と割り切れる人。
家庭菜園が向いていない人

反対に以下に当てはまる人は向いていない可能性も…。
- 共働き・子育て世帯:朝晩の水やり時間を確保するのが難しい。
- アパートやマンション住まい:土や資材の処分が面倒で、管理規約にも制限がある場合が多い。
- コスト重視の節約目的:苗や土・肥料などの費用を考えると、スーパーの野菜の方が安いケースも多い。
- 虫や汚れが苦手:どうしても避けられないため、強いストレスになる可能性が高い。
「向いていない」と感じても、それは失敗ではありません。ライフスタイルに合わせてやめる・縮小する・代替手段に切り替えることも、立派な選択肢です。
忙しい共働き家庭にこそ必要な「やめる決断」
家庭菜園をやめたことで気づいたのは、「やめる決断」も生活をラクにする大事な選択肢だということです。
ここからは、実際に我が家がやめたことで得られた変化や、逆に「投資する価値がある」と感じたものについて紹介します。
時間とお金の使い道を見直そう
家庭菜園をやめてみて気づいたのは、「やめた分だけ心と時間に余裕ができた」ということ。

家の中のタスクをどれだけ減らせられるかが勝負です!
他にも子どもができてから、やめたことはたくさんあります。
- ブランド物の買い物
- お風呂のお湯で洗濯
- 趣味の洗車
- ドラマのサブスク
- なんとなくの飲み会
時短になるなら投資もアリ
もちろん、なんでもやめればいいというわけではないです。
例えば、食洗機・乾燥機などの時短家電や宅配食サービスなどには積極的に投資することをおすすめします。

時間を生み出すものにお金をかけよう!
共働き×子育て世帯におすすめの時短サービスについてはこちら【自分の時間がない!】共働き×子育て家庭を救う時短サービス7選!をご覧ください。
節約より「固定費削減」で生活に余裕を
家庭菜園のように「コツコツ節約」するのも悪くはありません。
でも、毎月かかっている固定費(スマホ、電気、保険など)を見直すほうが、効果は大きく、手間は少なめ。

我が家も月に数万円ほど固定費を削減することができましたよ!
固定費削減の方法はこちら子育て家庭がラクになる節約術10選をご覧ください。
まとめ|やめる決断もまた、賢い選択
家庭菜園は決して悪いものではありません。

実際、子どもが生まれる前は我が家にとっても楽しい時間でした。
でも、共働きで子育て真っ只中の今、「水やりの時間も惜しい」「節約効果が薄い」「片付けがしんどい」と感じたとき、あえてやめるという選択は正しかったと思っています。
もし今、家庭菜園にストレスを感じているなら、思い切って手放してみるのも、一つのやさしい選択肢かもしれません。
また、家庭菜園はもちろんのこと、夕食づくりも手間を感じて悩んでいるという方はこちらの記事も参考にしてください。
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